放課後等デイサービス重心型事業所 看護職員加配加算とは?
放課後等デイサービスの重心型事業所で、重心医ケア児を受け入れ、看護職員さんを追加で配置して支援を
おこなった場合は、看護職員加配加算を算定することができます。
重心医ケア児を受け入れている事業所さんは、看護職員加配加算の算定も検討していきましょう。
今回は、重心型事業所さんでの看護職員加配加算を解説いたします。
※重心医ケア児とは、重症心身障害かつ医療的ケアを必要としている障害を持ったお子さんとしています。
少しわかりづらい算定要件ですので、ご不明な場合はご相談くださいませ。
看護職員加配加算の算定要件とは?
重心型事業所で、重心医ケア児を受け入れる場合の看護職員加配加算の算定要件は、2つあります。
■看護職員加配加算(Ⅰ)
利用する重心医ケア児の医療的ケアスコアが合計40点以上で、
2人目以降の看護職員を常勤換算で1以上を配置したとき。
■看護職員加配加算(Ⅱ)
利用する重心医ケア児の医療的ケアスコアが合計72点以上で、
2人目以降の看護職員を常勤換算で2以上を配置したとき。
看護職員加配加算の単位数
例:定員5名の場合は、
看護職員加配加算(Ⅰ)・・・400単位/日
看護職員加配加算(Ⅱ)・・・800単位/日
医療的スコアを計算しよう!
■前年度の利用実績を用いて計算をします。
例えば、営業日が200日の場合
・ 医療的ケアスコアが16点の重心医ケア児が180日利用。
・ 医療的ケアスコア20点の重心医ケア児が150日利用。
・ 医療的ケアスコア32点の重心医ケア児が100日利用。
(16点×180日+20点×150日+32点×100日)÷200日=45.4点
⇒ 合計40点以上なので(Ⅰ)が算定可能になります。
⇒ 在籍者数(契約者数)のうち、重心医ケア児のそれぞれの医療的ケアスコアを合計した数により判断します。
⇒ 上記の例で言えば、16点+20点+32点=68点
⇒ 過去3月間の利用実績を用いて計算をします。
例えば、 営業日が60日の場合
・ 医療的ケアスコアが16点の重心医ケア児が50日利用。
・ 医療的ケアスコア20点の重心医ケア児が45日利用。
・ 医療的ケアスコア32点の重心医ケア児が30日利用。
⇒ (16点×50日+20点×45日+32点×30日)÷60日=44.3点
医療的ケアスコアとは何ですか?
医療的ケアスコアとは、医療的ケア児の医療濃度を計るためのスコアのことをいいます。
医療的ケアの各項目ごとに、「基本スコア」と「見守りスコア」の2のエリアからなっており、これらの点数
を合算したスコアを表のことをいいます。
以下に、サンプルの様式を貼ります。
【基本スコア】は、医療行為が該当しているかの有無についての評価になり、保護者様や、医師、看護職員さん
などへの聞き取りにより事業所さんが判定することが可能です。
【見守りスコア】は、医療的ケアを実施する上でのリスクについて、医療的ケアにかかわるトラブルが命にかか
わるか、主介護者による回復が容易かどうかの評価であり、医師(※)による判定が必要になります。
「見守りスコア」を判定する医師は、当該児童が日頃から診察を受けている医師(いわゆる主治医)とされて
います。医療的ケア児には、大学病院等と地域の診療所の両方を受診している場合もあるが、そのような場合は
どちらの医師が判定をしても良いものとされています。
新判定スコアを事業所に提出しましょう
新判定スコアの作成を主治医に求める必要がある場合は、医療的ケア児、重心医ケア児の保護者様が、
主治医に作成を求めるものとされています。 このとき、医療機関から文書料を求められた場合は、
保護者様のご負担となります。
ただ、算定する報酬が【医ケア以外の障害児の基本報酬+医療連携体制加算】だけの場合は、必ずし
も主治医に新判定スコアを求める必要はなくなります。
おわりに
さいごに、事業所さんのHPなどで、通所先で医療的な支援ができますよ。ということを公表しましょう。
医療的ケアスコアは12ヶ月に1度の確認が求められています。
ご不明な点は、お問い合わせフォームからご相談ください。
千葉 直子
2023 年 3 月 障がい福祉専門の「あいまり行政書士オフィス」 へ事務所名を変更
専門分野:障害福祉
高校・大学とボランティア部に所属
福祉系大学を卒業
【セミナー実績】
障害福祉行政書士のための法令と事例解説
行政書士向けコミュニティでのセミナー